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川口 和弘; 佐成 巧*; 高廣 克己*; 山本 春也; 吉川 正人; 永田 晋二*
no journal, ,
銀や金のナノ粒子は、局在型表面プラズモン共鳴(LSPR)を発現し、その光吸収スペクトルは可視光領域に強い吸収ピークを持つ。これらのナノ粒子表面にガス分子が吸着し粒子近傍の誘電率が変化すると、この吸収ピークは波長や幅,強度などに変化を生じる。この吸収ピークの変化を応用し、漏洩ガスを光学的に検知するガスセンサー等への応用研究が行われているが、センサー材料として応用するには安定したLSPRを発現するナノ粒子を再現性よく作製する技術が必要となる。以前の実験結果から、スパッタ蒸着により作製した銀ナノ粒子へのアルゴンプラズマ処理が、作製時に付着する不純物を除去し、理論値に近い吸収ピークを得る方法として有効であるとわかった。本研究では、スパッタ蒸着で作製した金ナノ粒子に対しても同様の実験を行い、アルゴンプラズマ処理によって試料表面の洗浄を行い理論値に近い吸収ピークの得られる可能性を調べた。その結果、アルゴンプラズマ処理後に吸収ピークの幅は狭くなり、吸収ピーク位置も理論値へ近づいた。この変化から、アルゴンプラズマ処理により表面不純物が除去され、清浄な表面を持つ金ナノ粒子が作製できることがわかった。